お正月に食べるおせち料理の具材一つ一つの由来や意味はどんなものがあるのでしょうか?
なるべく簡単に子供にも分かりやすく、おせち料理の定番の品をピックアップし、具材一つ一つの意味や由来を一覧化していきます。
この記事でわかること
- おせち料理の一つ一つの意味や由来は?
- 定番の品19選の意味や由来を一覧化
おせち料理の一つ一つの意味や由来は?
おせち料理は日本の伝統的な正月料理で、その構成や意味には深い文化が反映されています。
たくさんの種類の料理が詰め込まれたおせちは、家族や親せきと共に召し上がることで、新たな一年の始まりに幸せな時間を共有し、豊かな一年を迎えることを祈念しています。
おせち料理の一つ一つの意味や由来について、代表的な品をピックアップしました。
子供にも説明できるように、なるべく簡単に分かりやすくまとめていきます。
かまぼこの意味や由来
かまぼこは魚のすり身を練り、形を整えて焼いた魚の練り物です。
普段の料理にも使われることがあり馴染みがある品で、紅白で彩られ薄く切って食べることが多いですね。
かまごこの紅白の色合いがめでたく、祝いの水引に通じ、円満や幸せを願います。
かまぼこの形が巻物に似ていることが由来で、知識が増えるようにとの願いも込められています。
黒豆の意味や由来
黒豆は黒豆を甘く煮込んだ和菓子で黒豆は甘みがあり、歯ごたえがありますね。
黒く日焼けするほどマメに、勤勉で健康に暮らせるようにとの願いが込められています。
黒豆は「勝ち栗」とも呼ばれることが由来とされていて、豊かな実りと縁起が良いとされています。
数の子の意味や由来
数の子はニシンの卵巣を塩押しし砂糖で甘辛く仕上げた縁起物で、ニシンの腹子であることから数の子と呼ばれています。
小さな卵が豊かな実りを象徴し、「子孫繁栄」を願う縁起物です。
数の子は二親(にしん)の子に由来して、卵の数が多いことが縁起良いとされます。
田作りの意味や由来
田作りは片口イワシの稚魚を干した後に飴で炊いたもので、風味豊かで栄養価が高い特徴があります。
片口イワシを農作物の肥料として使った「五穀豊穣」を願います。
片口イワシを田畑の肥料として使ったことが由来として、「五万米」の字を当て「ごまめ」とも呼ばれることもあります。
伊達巻の意味や由来
伊達巻は鶏肉や卵、魚などを巻き込んで焼いた巻き寿司で、縁起の良い食材を使って作られます。
形が巻物に似ているため、知識が増えるようにとの願いが込められています。
伊達巻の形が古い文書や書物を巻いた形状に似ていることが由来とされていて、知識や学問の発展を願って伝統的に食べられています。
栗きんとんの意味や由来
栗きんとんは、さつまいもをすりおろし、栗の甘露煮と混ぜ、形を整えて冷やし固めた菓子です。
栗は昔から「勝ち栗」と呼ばれ、きんとんは「金団」と書き、黄金色に輝く財宝にたとえて、豊かな一年を願います。
由来として、栗は収穫が豊かであり、きんとんの「金団」は黄金色で縁起が良いとされています。この組み合わせで豊かな実りを願う意味が込められています。
昆布巻きの意味や由来
昆布巻きは、昆布を巻き寿司のように巻いた料理で、甘辛いだしで煮たものもあります。
「こぶ」は「よろこぶ」に通ずるとして、縁起が良いとされています。
昆布の形状が幸せをもたらすような扇に似ていることから由来していて、幸福や繁栄を願って昆布巻きが食べられるようになりました。
鯛(たい)の意味や由来
鯛を塩焼きや煮付けにして供することが多いですね。
身がやわらかく風味豊かで、おせち料理以外のお祝いの席での料理としても提供されることがあります。
よく言われているように、めで『たい』に通じ、赤い色が慶事にふさわしいとされます。
鯛は「めでたい」や「大吉」に通じ、その赤い姿が幸運を呼ぶとされています。
鰤(ぶり)の意味や由来
鰤(ぶり)は大きさによって名前が変わる出世魚で、鰤の刺身や照り焼きなど、さまざまな調理法で食べられます。
鰤は出世魚なので、出世を願うといった意味があります。
鰤が大きく成長することから、食べる者が健康で大成することを象徴し、出世を願う意味が込められています。
海老の意味や由来
海老は刺身や天ぷら、煮物などさまざまな形で食べられます。
長寿の象徴として、えびのように腰が曲がるまで長生きすることを願います。
海老が寿命を重ねても元気で生き続けることから、長寿や健康を願う意味が込められています。
紅白なますの意味や由来
紅白なますは大根やにんじんを千切りにし、紅白で彩り良く調味料で和えたものです。
紅白なますは、その色合いがめでたさや祝い事を連想させ、祝福の意味を込めて食されます。
紅白の組み合わせは、日本の伝統的な祝い色として重要視されています。
また、なます自体は根菜を細かく刻んで食べることから、深く根を張り、しっかりとした生活を願う意味合いもあります。
酢れんこんの意味や由来
酢れんこんは、れんこんを薄くスライスし、酢の物に漬け込んで作られ、爽やかな酸味が特徴ですね。
将来の見通しがきくようにと願います。穴があいていることから、将来が見えることを象徴しています。
由来も皮に穴があいていることからで、未来への展望が広がり、良い運勢を迎えることを期待しています。
菊花かぶの意味や由来
冬が旬のかぶを、おめでたい菊花のように飾り切りしたものです。
紅く染めて、紅白の酢のものに仕立てることもあります。
冬が旬のかぶを、おめでたい菊花のように飾り切りしたもの。紅く染めて、紅白の酢のものに仕立てることもあります。
菊の花は長寿や吉祥を象徴し、かぶは根が深く地に根を張ることから由来していて、縁起が良いとされています。
筑前煮の意味や由来
筑前煮は鶏肉や根菜、こんにゃくなどを煮込んだものです。
出汁としょうゆで味付けされ、優しい味わいが特徴で普段の家庭的な料理としても親しまれていますね。
鶏肉や根菜、こんにゃくなどを煮込んだ「筑前」は五穀豊穣を祈るとして、江戸時代に筑前藩の藩主が江戸城でおせち料理を振る舞ったことに由来していて、筑前の起源とも言われています。
手綱こんにゃくの意味や由来
手綱こんにゃくは、白いこんにゃくを細く切って煮たもので、歯ごたえがあり、薄味なので他のおかずとの相性が良いですね。
手綱のように長く続くことを願う意味があり、白いこんにゃくを細く切って煮ています。
手綱がしっかりと続くように由来し、生活が安定し続けることを象徴しています。
くわいの意味や由来
くわいの芽を砂糖で煮ているので、甘さと独特の香りが特徴です。
大きな芽が出てめでたいという意味があり、子球がたくさんつくので子孫繁栄を願います。
芽が大きく出て豊かな実りを示し、子球がたくさんつくことが由来とされていて、繁栄や子孫繁栄を願っています。
里芋の意味や由来
里芋を煮て甘辛い味付けにしたもので、とろけるような食感が魅力ですよね。
里芋は、その名の通り里で栽培される芋の一種で、土に埋まってたくさんの子芋を生む特徴があります。
この子芋の多さから、子孫繁栄を意味する縁起の良い食材とされています。
里芋を食べることで家族や子孫の繁栄を祈ります。
たけのこの意味や由来
春になると一気に伸びる筍を使った料理で、おせちとしては地域や店舗によってさまざまな調理法で食べられます。
たけのこは春になると地中から一気に伸びる新芽で、その成長力から成長や発展を意味しています。
春の訪れとともにどっと伸びる様子は、新しい時期の到来や仕事の成功を願う象徴とされていて、おせち料理に使われることで、新年の幸福や繁栄を祈ります。
椎茸の意味や由来
椎茸を煮物や炊き込みご飯に使用されることが多いですね。
椎茸は、その傘の形が幸せを運ぶとされ、扇に似ていることから縁起が良いとされています。
傘は雨や災いから身を守る象徴であり、扇は縁起物として繁栄や幸福をもたらすと信じられています。
そのため、おせち料理に椎茸が使われることで、新年に幸せや繁栄が訪れることを期待します。
定番の品19選の意味や由来を一覧化
前述の品は定番といえるものを19種類をピックアップしました。
まとめとして、それぞれ一つ一つの意味や由来を改めてまとめました。
おせちの品 | 意味や由来 |
かまぼこ | 紅白でめでたく、円満と幸福を願う |
黒豆 | 勤勉で健康な暮らしを願う |
数の子 | 子孫繁栄を象徴する縁起物 |
田作り | 五穀豊穣と繁栄を祈る |
伊達巻 | 知識の増加を願う |
栗きんとん | 豊かな一年を象徴する財宝 |
昆布巻き | 喜びや幸福を願う |
鯛 | 赤い色が慶事に相応しい |
鰤 | 出世と成長を願う |
海老 | 長寿の象徴 |
紅白なます | 紅白でめでたく、豊かな生活を願う |
酢れんこん | 将来の見通しとさわやかな一年を意味 |
菊花かぶ | 繁栄と吉祥を象徴する |
筑前煮 | 五穀豊穣を祈る |
手綱こんにゃく | 安定した生活を象徴 |
くわい | 大きな芽が出てめでたさを示し、子孫繁栄を願う |
里芋 | 子孫繁栄を象徴 |
たけのこ | 成長と発展を象徴 |
椎茸 | 幸せを運ぶ形状から、縁起が良い |
正直何気なく食べていたところもあるので、今後はこういった意味や由来があることを知っておき、子供にも簡単に教えてあげられるようになっておきたいですね!