日本のお札の人物の決め方は、どんな選定基準があるのでしょうか?
新紙幣に選ばれる肖像画の人は、どうやって決められているのかをまとめていきます。
この記事でわかること
- お札の人物の決め方とは?
- お札の肖像画に選ばれない人物もいる?
- お札の肖像画に選ばれるのは亡くなった人物?
- お札の人物は誰が決める?
- お札にはなぜ肖像画が書かれている?
お札の人物の決め方とは?
【24年度発行】新紙幣、日銀京都支店で見本券公開https://t.co/xXQk0j1iGn
肖像は1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎。同支店は「犯罪防止のために採用された驚きの新技術や繊細に描かれたデザインなど見どころが多く、多くの人にみてもらいたい」と話している。 pic.twitter.com/O4EsHjuejJ
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 6, 2023
お札の人物の決め方は3つの選定基準があります。
紙幣の肖像については、近年の改刷では、
(1)偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること
(2)肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること
(3)肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること
といった観点を踏まえて、明治以降の人物から採用しています。引用:財務省HP
お札には、国の歴史や文化を代表する人物が選ばれます。選ばれる人物は、その業績や功績が広く認知されていることが求められます。
お札のデザインにおける人物の選定基準には、ポートレイト写真や絵画が用いられますが、人物の顔の特徴や表情が鮮明に表現されることが必要です。
デザインには、人物の公的なイメージやイメージの一貫性が考慮されます。
お札の人物選定に影響を与える要素として、歴史的な人物であることや、日本国民が世界に誇れる人物で世間一般によく知られている人物であることが選定の要素となることがあります。
また、文化的な側面や、芸術家や文学者など各分野での功績も選定の要素となることがあります。
お札の人物の選定基準の変遷については、過去において国家の象徴や統治者が選ばれることが多かったですが、現代ではより多様な人物が選ばれるようになってきています。
多様性や包括性が重要視され、異なるジェンダーや人種の人物が選ばれることも増えてきていることも事実です。
今後は社会の多様性を反映し、SNSやインターネットの普及もあるので、芸能人やインフルエンサーのようなより広い範囲の人々に共感を与える人物が選ばれるかもしれませんね。
更にお札のデザインには、ポートレイト写真や絵画が用いられますが、人物の顔の特徴や表情が鮮明に表現されることが求められます。
また、デザインには、人物の公的なイメージやイメージの一貫性が考慮されます。
お札は国のシンボルとして広く使われるものですので、人物の選定には慎重さが求められます。
お札の肖像画に選ばれない人物もいる?
お札の肖像画に選ばれない人物は『政治家』です。
過去には聖徳太子や板垣退助、伊藤博文など政治家が選ばれることが多くありましたが、現在ではどんなに素晴らしい政治家でも後に批判される可能性があります。
そのため実際に使用する国民から批判される可能性がある人物や政治家は、2004年の改刷以降、お札の肖像画に選ばないと決められています。
政治家ではなく、文化人の中から選定するというガイドラインになったんですね。
お札の肖像画に選ばれるのは亡くなった人物?
基本的にはお札の肖像画に選ばれるのは亡くなった人物です。
理由としては多くの場合、亡くなった人々は英雄や尊敬すべき人物として見なされることがあるからです。
彼らの功績や評価された業績をたたえるため、彼らの肖像画をお札に採用することがあります。
それだけでなく、彼らの存在と業績を後世の人々に伝えるためにも、肖像画を使うことがあります。
一部の国では、亡くなった人物はその国の法律や政策に重要な役割を果たした場合に選ばれることもあります。彼らの功績や影響力を認識し、後世に伝えるために肖像画を使用することがあります。
ただし、国や文化によって異なる基準が存在するため、すべての国や地域で亡くなった人物が採用されるわけではありません。
お札の人物は誰が決める?
【新紙幣 来年7月めどに発行へ】
新紙幣には、一万円札に渋沢栄一、五千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎の肖像がデザインされ、
世界初となる最先端のホログラム技術も導入されますhttps://t.co/Jy8wkNUTEi#nhk_video pic.twitter.com/w9xJbk7CoX— NHKニュース (@nhk_news) June 28, 2023
お札の人物は、まず三社で協議されます。
- 財務省
- 発行元の日本銀行
- 製造元の国立印刷局
上記の三社で協議した結果、最終的には日本銀行法によって財務大臣が決定します。
2024年7月に発行される新紙幣の人物もニュースなどで取り上げられていますね。
新しいお札の人物
- 1万円札:福沢諭吉 ⇒ 渋沢栄一
- 5千円札:樋口一葉 ⇒ 津田梅子
- 千円札:野口英世 ⇒ 北里柴三郎
新紙幣や旧紙幣に選ばれたのは上記の6人は、もっと前には歴史上の人物も多く登場していますね。
お札にはなぜ肖像画が書かれている?
お札にはなぜ肖像画が書かれているのかというと、偽造防止です。
お札の肖像度に選ばれるのは男性が多いです。
その理由として、顔に細かいシワやヒゲがある男性の方が偽造が難しいからということが挙げられます。
実際に使用する我々は普段から人物の顔を認識して生活していることもあり、顔つきや表情が微妙に違うだけでも違和感を感じることから、ニセ札だと判別しやすく世界的に見ても7割の国で肖像画が各国のお札に採用されているとも言われています。
しかし、五千円札の肖像画の人物は樋口一葉で女性ですが、これは異例中の異例で初めての女性が選ばれたんです。
当時、樋口一葉が選ばれた後、お札を造幣するのに苦労したのですが、お札の造幣技術の進歩によって男性だけでなく女性も選ばれています。
実際に2024年7月に発行される五千円札も津田梅子で女性ですし、 世界初となる最先端のホログラム技術も導入されますので、技術が進歩していることは明らかですよね。
ちなみにお札の肖像画に選ばれた人物は公表され実際に使用されていますが、新しいお札の肖像画候補に挙がった人物は明らかになっていません。
前述のような選定基準に当てはまる人物であれば、芸能人やインフルエンサーも候補に入っていたのかもしれませんね。
【お札の人物】3つの決め方は?新紙幣に選ばれる肖像画の人はどうやって決まる?のまとめ
【来年7月から #新紙幣 世界初採用の最新技術も】
新紙幣の特徴の一つ“#3Dホログラム”
見る角度によって顔の向きが変わる技術で、お札に採用されたのは世界で初めて▼自販機やATM、券売機などの新紙幣への対応は…?現場を取材しました#報ステ pic.twitter.com/gjJflNmqPZ
— 報道ステーション+土日ステ (@hst_tvasahi) June 28, 2023
新しいお札の人物の決め方は財務省のホームページにあるように以下の3つが挙げられます。
- 偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること
- 肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること
- 肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること
お札の人物の選定に関しては、公共性や尊厳の要素が求められ、慎重な議論が行われるべきですよね。
過去には政治家なども多く登場していましたが、現在では国民から批判される可能性がある人物や政治家は、2004年の改刷以降、お札の肖像画に選ばないと決められています。
お札には国の歴史や文化を代表する人物が選ばれ、その業績や功績が広く認知されていることが求められています。
また、お札のデザインにおいては、ポートレート写真や絵画が用いられるが、人物の顔の特徴や表情が鮮明に表現されることが求められます。
デザインには、人物の公的なイメージやイメージの一貫性が考慮され、お金の流通と共に人々の手に触れる機会も多いため、デザインは重要な要素です。
人間は普段から人物の顔を識別しているので、お札の肖像画の顔つきや表情が微妙に違うだけでも違和感を感じることから、ニセ札だと判別しやすく世界的に見ても7割の国で肖像画が各国のお札に採用されているとも言われています。
お札の人物選定に影響を与える要素としては、歴史的な人物であることや、素晴らしい功績や業績を残した文化人であることが選定の要素となることがあります。
過去においては、国家の象徴や統治者が選ばれることが多かったのですが、現代ではより多様な人物が選ばれるようになってきており、造幣技術の進歩も大きく影響していますね。
多様性・包括性が重要視され、異なるジェンダーや人種の人物が選ばれることも増えてきています。
五千円札に2回連続で女性が選ばれていることや、 世界初となる最先端のホログラム技術も導入されているので造幣技術の進歩も明らかですよね。
今までは男性が多く新しいお札の肖像画の人物に選ばれてきましたが、今後は社会の多様性を反映し、芸能人やインフルエンサーのようなより広い範囲の人々に共感を与える人物が選ばれるかもしれませんね。