2023年3月28日に中日のジャリエル・ロドリゲス投手が亡命したと速報がありました。
ジャリエル選手が亡命するとはどういう意味なのか?キューバの野球選手に亡命が多い理由についてまとめていきます。
この記事でわかること
- プロ野球の亡命とはどういう意味?
- ジャリエルの亡命とはどういう意味?
- キューバ野球選手の亡命が多い理由はなぜ?
順番としてそもそも『亡命』とは何なのかを解説していき、その後ジャリエル選手亡命の件やキューバ亡命が多い理由について解説していきます。
プロ野球の亡命とはどういう意味?
プロ野球選手が自国の球団を離れ、他国の球団に移籍することを指します。この際、移籍先の国の法律に基づき、政治亡命のように正式な手続きを経て移籍する場合があります。
『亡命する』とは『政治的な理由により自国から外国へ逃れる』という意味があります。
例えば、キューバなど一部の国では、野球選手が政府から厳しい統制を受け、移籍を禁じられています。
このため、自由な野球環境を求めて、彼らは海外のプロ野球チームに移籍することを決断することがあります。
海外のプロ野球チームに移籍する際、彼らは亡命という形で自国から外国へ移籍することがあり、国際社会からの政治亡命として認められる場合があります。
また、日本のプロ野球においても、他国のプロ野球リーグでプレーしたいという選手が多く存在し、契約満了後に亡命という形で他国のプロ野球チームに移籍することがあります。
つまり、「野球選手の亡命」とは、プロ野球選手が自由に野球をするために、自国の球団を離れ、他国の球団に移籍することを指し、政治亡命として認められる場合もあるということです。
ただし、亡命も失敗してしまう可能性があります。
ジャリエルの亡命とはどういう意味?
【中日】ジャリエル・ロドリゲスが亡命か 米記者がツイッターで報道:中日スポーツ・東京中日スポーツ https://t.co/1SIKFnBLwu
— 中日スポーツ (@chuspo) March 28, 2023
中日のジャリエル・ロドリゲス投手が亡命を行ったというのは、契約中である中日ドラゴンズとキューバ野球連盟との契約を破棄してメジャーリーグの球団との契約を目指していることを意味しています。
前述の通り、他国のプロ野球リーグでプレーしたい場合には契約満了後に亡命という形で他国のプロ野球チームに移籍することはあります。
しかし、今回のジャリエル選手は契約中にも関わらず亡命した(契約破棄の方向である)ことも驚きではありますが、さらに国内リーグの開幕3日前ということもあり、かなり話題になっています。
メジャーリーグスカウトによると5年で5,000万ドル、日本円で約65億円で契約する可能性があるとして報じられています。
あくまでジャリエル選手の亡命は可能性の報道ではあります。
ですが、キューバ代表選手としてWBCに参加していましたジャリエル選手ですが、WBC終了後に同僚のライデル・マルティネス投手や、日本ハムのアリエル・マルティネス捕手と違い、来日していません。
さらに国内リーグの開幕3日前にも関わらずドミニカ共和国に到着していて、日本にいないということは亡命として扱われています。
野球選手が海外へ移籍することは今までもありましたが、自国から外国へ逃れる『亡命』という形で移籍するのはキューバの野球選手には多い傾向があります。
次に、なぜキューバの野球選手に亡命が多い理由についてもまとめていきます。
キューバ野球選手の亡命が多い理由はなぜ?
キューバの野球選手に亡命が多い理由はお金が原因です。
キューバのトップリーグのセリエの選手は全員国家公務員として扱われます。
一見好待遇が予想されますが、実際にはキューバは社会主義国家であることもあり、月給4000円ほどと言われてます。
ほとんどがキューバ野球連盟支払う必要があり、選手個人には残らない現状があります。
ジャリエル選手も中日ドラゴンズと直接契約ではなく、キューバ野球連盟を通して契約しているので推定年俸の6,000万円もほとんど手元に残らなかったことが予想できますね。
年俸により差があるとは思いますが、仮に月に4,000円しかもらえないのであれば生活もかなり苦しくなりますよね。
実は将来有望な選手であればキューバの社会主義国家から逃れる(亡命する)ことは珍しくありません。
実際にキューバの野球選手24人のうち11人が失踪することもありました。
メキシコで開催されている「WBSC U-23ベースボールワールドカップ」に出場するU-23キューバ代表が異常事態に襲われている。新たに19歳のロイデル・シャペリJr.外野手、23歳のヤンディ・ヤネス内野手がチームから失踪。亡命するために姿を消したと見られ、これでロースター24人のうち11人が失踪する事態となっている。
引用:Full-Count
亡命にはリスクがありますが、ジャリエル選手がウワサされているように5年で5,000万ドル(約65億円)で契約でき、キューバ野球連盟支払う必要がなくなれば多額の報酬を得ることができます。
ジャリエル選手はたまたま中日ドラゴンズに所属している状況下で亡命したとされていますが、開幕3日前に発覚したこともあり、大ダメージですよね。
ハッキリ言ってジャリエルが許されていい部分は一つもない
本当に好きな選手だったのは間違いないけど、今回の件でこれまでありがとうなんて正直すぐには口にできない
契約破棄に加え開幕3日前という時期、そこでバリバリの主力が居なくなるんだから全ての計算が狂ったのは事実— 赤味噌 (@Akamiso97) March 28, 2023
今年はWBCが開催されたことも影響があり、ジャリエル選手も亡命に踏み切った可能性が高いのですが、契約満了後ではなく契約破棄となることからSNSでも多くの否定的なコメントが投稿されていました。
主力投手が突然の退団となってしまうので、中日ドラゴンズも混乱してしまうのは間違いないですよね。
メジャーリーグへ挑戦したいという向上心は素晴らしいものですが、あまりにもタイミングが悪いことも事実です。
プロ野球【キューバ亡命】なぜ多い?亡命とはどういう意味?のまとめ
亡命とは『政治的な理由により自国から外国へ逃れる』という意味があります。
ジャリエル選手の亡命は、お金が一番の理由です。
一般人からすれば多額の年俸に思えますが、ほとんどがキューバ野球連盟支払う必要があり、選手個人には残らない現状があります。
キューバのトップリーグのセリエの選手ですら月給4,000円ほどと言われていることも事実なので、メジャーリーグに挑戦したい気持ちや生活のためには亡命という選択しかありません。
ジャリエル選手の亡命した背景としては理解できなくもないですが、契約満了時期でもないことや日本での開幕3日前にも関わらずWBC後に来日せず亡命した(と思われる)ことは、SNSでも否定的なコメントが多いです。
中日ドラゴンズは大ダメージどころか、すべての計算が狂ってしまうので今シーズンの戦績にもかなり影響が出ることは間違いなさそうですよね。
ジャリエル選手は主力投手ということもあり、ファンも多くいますが、契約破棄となる今回の亡命には驚きを隠せません。
亡命も失敗してしまう可能性があります。